いわさきちひろが生まれた家
こんにちは。けいこころです。
わたしが福井県の武生という町に来たとき、いわさきちひろフィーバーだったのです。絵本作家・画家として活動し、「窓ぎわのトットちゃん」の挿絵は有名です。JR武生駅にはいわさきちひろ、越前市中央図書館にもいわさきちひろ。武生はいわさきちひろ推しなのです。(同じ絵本作家のかこさとしさんも武生の推しメン※であることを言っておかねばなりません。※イチ推しメンバーの略、主にアイドルグループで自分が推薦するメンバーのことをいいます)
お二人とも武生生まれで、武生の地にゆかりのある方です。お二人の生涯や作品を知ることができる場所を越前市も整備しているようです。
この日訪れたのが、「いわさきちひろが生まれた家」記念館です。JR武生駅からは歩いて10分ほどで、細い路地に面した町屋が記念館になっています。建物の正面には大きく「いわさきちひろが生まれた家」の看板がかかっていますが、昔ながらの町家を利用しているので通り過ぎてしまうくらい路地に溶け込んでいます。
横に狭く、縦に長いつくりは当時の建物の特徴が表れています。間口が広いと税金が高くなるため、間口を狭く奥行きのあるつくりにしたといいます。
中に入るとそこは展示ではなく休憩場所のようになっています(館内の撮影は禁止なので写真は撮れませんでした)。入って右手の階段を上がった二階にアトリエを再現したスペースがあり、その奥に企画展示室があります。このときは、秋のいろどり展を行っていました。ピエゾグラフという技法で再現された作品が展示されています。筆のタッチや素材感など、アナログな質感を再現するのに優れているデジタルプリント技法だそうです。
入館料は、今年2017年9月の別館オープンに伴い改定され、一般(高校生以上)300円、中学生以下は無料となっています。開館時間は10時~16時で、毎週火曜日が休館日です。時季に合わせた企画展や館内情報についてはこちらをご覧ください。
「ちひろが生まれた家」記念館 ホームページ
わたしはグッズがある本館一階と絵本が読める別館を見て、最後に本館二階のアトリエと企画展を見ました。最初に本館二階で作品を見てから、別館で生涯など知るほうがよりその人を知れていいかもしれません。
別館にはいわさきちひろの絵本を中心に、いろんな絵本が自由に読めるようになっています。本館の町屋の造りとは対照的に、オープンしたばかりの別館は新しい一軒家をそのまま使っていて、まさにアットホームな雰囲気がありました。いわさきちひろや、その母文江の生涯をたどる映像を見ることができます。
別館はできたばかりということもあって、ホコリ一つなくきれいでした。平日の昼だったので、そこにいる間はわたし一人でした。ソファーにテーブルがあり、飲み物もあります。温かいコーヒー・紅茶・お茶、冷蔵庫にリンゴ・オレンジ・お茶から、一つ100円でいただけます。
隠れ家のような静けさで、絵本に囲まれてとてもいい時間を過ごせました。受付でいろいろ説明してくださった女性も気持ちの良い方でした。知識豊富で勉強になりました。質問していて楽しかったです。
一階のいわさきちひろグッズ売り場で買い物もしました。レターセットとミニアートです。色づかいも優しくてほっとします。カレンダーやマグカップなど、目移りするくらい魅力的なグッズが多かったです。
長野の安曇野と東京に、いわさきちひろの美術館があります。作品や生涯について、より深く知れそうですね。
ちひろ美術館・東京
12月15日、雪の降る日にいわさきちひろは生まれたそうです。わたしは福井にいるのでこの寒さが身にしみます。近くに来る際はぜひお立ち寄りくださいね。
それでは、あなたに福がありますように。